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頑張る会社をもっと強くする!節税ブログ
◆ 役員報酬は損金に、配当は損金にならない
「今期は利益が思ったより出たので、ご褒美が欲しいな。そういえば、会社は配当が払えるって聞いたことがあるよ?」
頑張って、良い決算を迎えることができた社長にとって、自分の取り分を増やしたいというのは至極もっともなことです。ただし、会社が社長(役員)に支払うお金は、?所得税の課税を受ける。?会社は損金になるケースとならないケースがある の2点に気を付けたいところです。
役員報酬のうち、いわゆる月給と事前確定届出給与は損金となります。損金というと堅苦しいですね。要は払ったら経費になるわけです。ただし、月給であれ事前確定届出給与であれ、決算を迎えてから事後的に支給(または増額)しても、それは損金となりません。単に所得税がかかるだけで法人税節税のメリットは一切ないです。そして、それは配当も同じです。損金とならないし、社長には給与と同様に総合課税の所得の扱いとなり、所得税が課されます。
つまり、利益がイイ感じにでた決算を迎えて、臨時賞与を払おうが配当として払おうが法人税的には結論は同じということになります。
ただし、賞与として払うと社会保険料がかかる分、会社はコストが増えます。そういう意味では損金にならなくとも気にしないケースであれば配当の方がコストは少なくなります。また、配当については配当控除という制度があり、個人所得税から一定額(配当額の5%〜10%が目安)を差し引くことができます。つまり、トータルで考えると損金にならなくても良いのであれば配当として支給する方が節税にはなります。
もっとも配当控除が最大でも配当額の10%なのに対し、損金となる役員報酬(月給・事前確定届出給与)であれば、役員報酬×34%(実効税率の目安)の方が、節税額は大きくなります。つまり、配当としてもらうよりも少しの間だけ我慢して、翌年度の月給を増やす方が節税になります。現状の月給が社会保険料の頭打ちとなる135万5千円以上であるならば社会保険料が増えることもありません。
◆ 配当を自分だけがもらうことはできる?
配当は株主の権利なので、社長と専務の2人が株主の会社であれば、配当は2人とも株数に応じてもらえます。「この配当は自分(社長)だけの支給にできないの?」というワルイ(?)ことを考える社長さんもいるかもしれないので、その方法を書いておきます。
定款を変更して、「剰余金配当を受け取る権利は社長が有する株式のみにする」とすれば良いです。ただし、この配当を受ける権利に関する定款変更には臨時株主総会を開催して、議決権(株数)の4分の3以上の同意を得て定款変更する旨を記載した議事録が必要です。なお、登記は必要ありません。
例えば社長が株式を75%以上所有しているのであれば、他の誰が反論しようとも配当を社長だけに払うことは可能になります。
とはいえ、儲かったときは社長の独り占めというのは器の小さい話ですよね?やはり、気持ちよく共に頑張ってくれた専務にも支払う。ただし、金額は社長が自由に決めたいのであれば、やはり役員報酬に反映させる方が良いでしょう。前述したとおり配当よりも節税になりますからね。
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