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2018/04/27

ふるさと納税の基礎知識

年々ふるさと納税をする人が増えています。2017年7月の総務省の統計では、自治体(県や市)が受け入れた、ふるさと納税の件数は実に12,710,780件になり、2016年の件数の1.8倍となっています。

 

(参考)ふるさと納税に関する現況調査結果 http://www.soumu.go.jp/main_content/000493819.pdf

 

ふるさと納税をする目的は、「純粋に田舎の出身地を応援したい」、「熊本や東北などの被災地を応援したい」という人がいたり、「お礼品がもらえるから」という人もいると思います。

ふるさと納税は、「納税」といいますが、自治体への「寄付」です。

自治体へ寄付をすると、メリットが2つあります。

①お礼品がもらえる

➁寄付した金額に応じて税金が安くなる

 

このメリットが目的の人は、ふるさと納税は寄付というより、「実質2,000円でたくさんのモノ(食材など)がもらえる」というイメージかと思います。しかし、少し間違えると、ただ寄付をして割高な食材を買っていた、ということになりかねません!

そんなことにならない様、ふるさと納税の基本知識をご紹介します。

 

 

1.手続き方法

たまに勘違いしている人がいますが、ふるさと納税をしたら、自動的に住民税や所得税が安くなるわけではなく、手続きが必要です。その方法は2通りあります。

同じ自治体に複数寄付をしても、1つの自治体とカウントします。

期限後申告も可能です(5年間まで遡及できます)

 

ワンストップ特例の申請書は、ふるさと納税のサイトや自治体のHPにてダウンロードできます。自治体によっては、受領証明書に同封してくれるところもあります。

確定申告が必要な人は、ワンストップ特例を利用できませんのでご注意ください。

 

【例】・自治体が6つ以上

・医療費控除を受ける

・初めて住宅ローン控除を受ける

・ワンストップ特例の申請書を期限までに提出できなかった

・年収が2000万円を超えている

 

また、そもそも納税がない人(扶養されている人など)は、税金が減るわけではないのでご注意ください。

 

2.安くなる税金

ふるさと納税は、「寄付した金額−2,000円」の金額分だけ住民税が安くなります。これは、年末調整をする会社員が、ワンストップ特例を使った場合です。

 

確定申告が必要な人は、「寄付した金額−2,000円」の一部は所得税が安くなり、残りは住民税が安くなります。安くなる所得税は、所得税率によって変わってきます。

所得税率が10%の人は、「寄付した金額−2,000円」の10%は所得税が安くなり、90%は住民税が安くなります。トータルで安くなる金額は、ワンストップ特例でも、確定申告する人も同じです。

 

例えば、ふるさと納税を10,000円した時はこのようになります。

ただし、安くなる税金には上限があります。

上限を超えると、税金が安くならず、ただの寄付になってしまいます。

 

 

3.住宅ローン控除と併用できる

住宅ローン控除があり所得税が0円でも、ふるさと納税で住民税が安くなります。住宅ローン控除は、本来納税すべき所得税が、住宅ローンの金額に応じて安くなります。そして、所得税から引ききれなかった分が、住民税から引かれます。

( 住宅ローン控除>本来納税すべき所得税 の時)

 

ふるさと納税の限度額は、住宅ローン控除がない場合と同じです。

場合によっては損してしまう可能性もありますので、試算された方が無難です。

 

 

最後に、税金とは関係ありませんが、お礼品が目当てでふるさと納税する方への注意点があります。同じ自治体に年2回して2回目はお礼品がもらえない!

自治体によって2回目ももらえるところはありますが、年1回までと制限がある場合があります。また、1年の単位が自治体によって異なります。

お礼品が目当ての人は、お気をつけください!

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