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頑張る会社をもっと強くする!節税ブログ
※過去に配信したメルマガのリライト版です。ザイパの先輩・後輩の会話風コンテンツです。
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★今年が赤字で、昨年が黒字のときの節税とは?
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先輩さん
今日の打合わせのお客様、今期は赤字になったのか〜。
後輩ちゃん
赤字だと、資金繰りが厳しいから少しでもお金を増やしたいですね・・・。赤字になったときに使える節税プランはないのかな・・・。
先輩さん
青色申告をしている法人には、
【欠損金の繰戻還付】という制度があるよ!
後輩ちゃん
クリモドシカンプ・・・・?
先輩さん
繰戻還付は、前期が黒字で法人税を払っていた場合で、今期に赤字だったときに前期に払った法人税が返金される制度だよ。例えば、次のような会社だと、返ってくる法人税は90万円×500万円/600万円=75万円 と計算されるよ。
先輩さん
法人は、法人税以外にもいろんな税金を払うけど、繰戻還付で戻ってくるのは法人税と地方法人税の2つだけだよ。
前期 課税所得(黒字) 600万円
法人税 90万円
当期 課税所得(赤字)△500万円
後輩ちゃん
へぇ〜。 『前期の黒字のうち、当期の赤字に相当する分の法人税が返ってくる』ということですね。 お金が戻ってくるのは、とっても嬉しいですね!
後輩ちゃん
当期の赤字を翌期以降の黒字と相殺できる【欠損金の繰越控除】が原則ですが、両方適用ができる場合はどちらを適用した方が良いのでしょうか?
先輩さん
良い質問ね。払った税金が戻ってくるのも、これから払う税金が少なくなるのも同じだと思うかもしれないけど、それは違うよ。
後輩ちゃん
どういうことですか?どちらも黒字と相殺するのは当期の損失分だけだから、変わらないのではないですか?
先輩さん
例えば、前年の法人税率>今後の法人税率 であれば、繰戻還付を選んだ方が有利だね。
もし、法人税率が下がった場合の2つの制度を比べてみると、
①繰戻還付 → 高い税率で計算した法人税が返ってくる。 ➁繰越控除 →(黒字の事業年度の利益−繰り越した損失)×低い税率=黒字の事業年度で納めなくて済む法人税 となるから、繰戻還付を適用したほうが有利になるよね。
後輩ちゃん
なるほど!繰戻還付だと、お金がダイレクトに戻ってくるのも良いですね!
先輩さん
そうだね。繰戻還付は適用のチャンスが一回しかない。繰越控除を選んだ後でやっぱり繰戻還付に変えたくとも変更はできない。 そもそも来年が黒字になるかどうかは分からないから、とりあえず還付してもらえる分は戻してもらった 方が良いね。資金繰りも良くなる。
後輩ちゃん
ちなみに、この制度は法人だけで個人事業者さんには 適用できないのでしょうか?
先輩さん
個人事業者の場合には、【純損失の金額の繰戻しによる所得税の還付請求】ができるよ。法人と同じように、前年の所得税のうち、今年の赤字に相当する分の所得税が戻ってくる。ちなみに住民税は戻ってこないよ。
後輩ちゃん
ふむふむ。確か、どの制度も青色申告の特権でしたよね。覚えておかないと。
先輩さん
そうだよ。青色申告は事前に届出を出さないといけないからね。間違っても、出し忘れた、なんてことがないように!
後輩ちゃん
は、はい。他にも届出が必要なものがないか、今すぐ確認してきます!
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