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頑張る会社をもっと強くする!節税ブログ

2016/08/24

2016.No09 女性に優しい会社への助成金

一億総活躍社会の実現に向けて、雇用関係の助成金には『女性』、『非正規雇用』、『シニア』向けの助成金が新設されています。今回は『女性』に関わる両立支援等助成金についてまとめてみました。女性が多い企業、これから女性を増やそうと考えている企業の方は必見です。(今回は、中小企業に限定した内容となっています。)

 

◆ (代替要員確保コース)
育児休業に入る社員の代替要員確保で、助成額最大70万円!

助成額は次のとおりです。後述する育休復帰支援プランコースと併せて受給可能です。?

(1) 育児休業取得者1人あたり:50万円(1年度につき1企業あたり10人まで)
(2) 育児休業取得者が有期契約の場合 1人あたり10万円加算
(3) 上記(2)の者を無期契約として復帰した場合 1人あたり10万円加算

?育児休業取得者の職務を代わりに行う者を新たに雇用(派遣社員による対応でもOK)、3ヶ月以上の育児休業&元の職務に復帰させ、復帰後6ヶ月以上雇用すると、助成金をもらえる可能性があります。(育児休業は男性でもOKです。)

助成金を受給するためには、細かな要件がたくさんあります。例えば育児休業取得者が有資格者なら、代替要員も有資格者、代替要員を確保した時期は、会社が妊娠の事実を知り得た日以降でないといけない等「たまたま該当する人がいたから申請しよう」という運びにはできません。

とはいえ育児休業者は代替要員がいると安心して育児休業を取得することができ、会社も出産・育児により優秀な社員に長く働いてもらうことが可能になります。育児休業取得予定の方が見えたら、ぜひこの機会に会社の制度を利用されることをオススメいたします。


 

◆ (育休復帰支援プランコース)
育児休業から職場復帰までの支援プラン導入により社員も安心 助成額最大120万円!

助成額は次のとおりです。繰り返しですが、前述の代替要員確保コースと併せて受給可能です。

(1) 育児休業取得時 1人あたり:30万円(有期契約社員・無期契約社員各1人ずつ)
(2) 職場復帰時 1人あたり:30万円(上記(1)の有期契約社員・無期契約社員各1人ずつ)

●育児休業取得時
育児休業予定者との面談を通じて、業務の整理や引継計画、育児休業中の職場に関する情報の提供などを組み込んだ育休復帰支援プランを作成し、産休開始前までに引継ぎ完了すると、助成金をもらえる可能性があります。もちろん男性でもOKです。

●職場復帰時
上記の育休復帰支援プランコース(育児休業取得時)の対象者に、休業中に職場に関する情報や資料提供を行い、復帰前後に2回面談を実施し、元の職務に復帰後6ヶ月以上雇用すると、助成金をもらえる可能性があります。

注)代替要員確保コース・育休復帰支援プランコース共に、次世代育成支援対策推進法に基づく『一般事業主行動計画』の策定・届出とインターネットで公表及び労働者への周知が必要です。


 

◆ (女性活躍加速化助成金)
女性採用割合を引き上げたい!女性管理職を増やしたい!助成額最大60万円!

対象コース 助成額
(1企業1回限り)
達成要件 内容
加速化Aコース 30万円 取組目標のみ達成 正社員300人以下の会社のみ
加速化Nコース 30万円 取組目標
+
数値目標達成

労働者数の条件なし。
正社員301人以上の会社は
下記①または②のみ対象。
①「えるぼし」マーク取得
②女性管理職比率上昇
 +業界平均値以上

女性活躍推進法に基づき、一般事業主行動計画を策定・届出とインターネットで公表と労働者へ周知(正社員301人以上の会社は義務です。)し、行動計画に沿った取組目標と数値目標を達成するともらえる助成金です。

『取組目標・数値目標ってどんなもの?』というご質問をいただきますが例えば、下記の目標が該当します。

(取組目標例)
・数値目標を達成するために、女性向けのパンフレットを作成・配布する。

・管理職を目指す女性社員を対象としたキャリア形成や動機付けのセミナー実施。

(数値目標例)

・女性が少ない職種の採用割合を10%以上引き上げる。

・管理職の女性を1人から3人に増加させる。

 

取組目標は、1つでもOK。数値目標の数値も、自社で対応可能な数値を定めればOKです。また、上記目標の他、残業削減・有給休暇取得促進等の働き方改革の取組の実施が必要です

注)女性が多い職種で女性を積極採用・配置等行う場合は、男女雇用機会均等法に違反する可能性があります。その場合は、男女ともに対象とした取組の実施が必要です。

 


 

◆ 愛知県に本社がある会社限定です!(女性の活躍促進奨励金) 助成額10万円!

平成29年1月末日申請期限となります!愛知県が募集する「女性の活躍促進宣言」を提出し、平成28年4月以降に奨励金の対象となる取組を3項目以上実施すると助成金をもらえる可能性があります。(※正社員300人以下の会社が対象です。)

奨励金の対象となる取組(全19項目)とは??
例えば、下記の取り組みがあります。
・育児や介護制度について、社員が取りやすくするための取組や休業後の復帰にあたっての支援を新たに行った。
・セクシュアルハラスメント等の相談窓口に女性相談員を配置
・有給休暇取得促進や残業代削減の取組を新たに行った。

助成額は少ないものの無理難題な取組ではありません。上記でご紹介した両立支援等助成金の要件と共通する項目も多いため、こちらもセットで申請することをオススメ致します。


 

どの助成金も、国策である一億総活躍社会の実現のため、国が企業に実施してもらいたい内容が盛り込まれており、実行した企業は、ご褒美として助成金がもらえる仕組みになっています。
ですが、両立支援等助成金に関しては、助成金の要件のみに注目してしまうと、男女雇用機会均等法に抵触してしまう可能性もあるため、注意が必要です。申請をお考えの方は、ぜひ弊所までご相談いただけると嬉しいです。

女性が仕事を続けやすい会社には、女性が集まる。女性が集まるところには、男性も集まる…。そんな効果もあるみたいですよ(笑)

                         文・吉田 彩乃

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