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名古屋の会社を強くする労務ブログ
平成28年2月18日に、厚生労働省より「平成27年 賃金構造基本統計調査」の結果が発表されました。「賃金構造基本統計調査(以下、調査)」とは、毎年7月に実施される、賃金実態調査の事です。
本統計は、産業別、年齢別に区分されています。自社の業界の賃金相場を知る上で、大変参考になります。今回は、この調査の内容を元に、4月に向けて皆さまが気になるであろう昇給の実態を検証したいと思います。
前述のように、調査は毎年7月に行われます。この調査で言う「賃金額」とは、「基本給+固定的手当」になります。残業手当・休日出勤手当等は含まれません。今回は、調査結果の、「産業、年齢階級、性、企業規模別賃金」を使用し、100人未満企業の、27年と26年の賃金の差額を比較しました。要するに、27年、26年7月の固定的賃金の比較です。比較結果の概要は、以下のようになります。
●全産業男女
全年齢 2.0千円の増加
25歳から29歳 3.5千円の増加
30歳から34歳 2.6千円の増加
35歳から39歳 1.6千円の増加
40歳から44歳 2.1千円の増加
繰り返しになりますが、賃金額に残業手当等は含まれていません。そのため、ざっくり言うと、「アラサーで、3千円前後の昇給が行われており、昇給幅もアラサーが最も大きい」と、なります。(※本稿では、定期昇給とベースアップを併せ、「昇給」と考えます。)
厳密に言えば、前年と同じ企業をサンプリングしている訳では無いので、単純に昇給しているとは言えない面もありますが、無作為の統計結果ということ、及び当社のお客様の実態を考慮すると、概ね妥当な数値かと思われます。
また、産業別に検証すると、建設業、運輸業等、「人手不足」が喧伝されている産業は、賃金の上昇幅が大きい傾向が見られます。
建設業男女 全年齢 8.6千円の増加
運輸業・郵便業男女 全年齢 9.0千円の増加
上昇の理由が、定期昇給なのか、ベースアップなのかは不明ですが、どちらにせよ、賃金水準をアップさせて、人の確保を行っている実態が見て取れます。年齢別の賃金に着目するも良し、昇給額に着目するも良し、自社の社員待遇を検討するのに、大いに参考になる統計だと思います。下記エクセルシートにまとめてみましたので、よろしければ参考にしてください。
文;グループリーダー 渡辺雅人
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