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ローカルベンチマークとは?

ローカルベンチマークというツールが、経済産業省より発表されています。6つの財務指標をベースに、企業の「健康診断」を行うツールです。

 

具体的には、「参考ツール」を活用して、「6つの指標をベースとした財務情報と、非財務情報に関する各データを入力することにより、企業の経営状態を把握することで経営状態の変化に早めに気付き、早期の対話や支援につなげていくもの、という位置付けです。

 

なお、決算書数値で決まる財務指標とは別に、非財務情報として、①経営者への着目、②関係者への着目、③事業への着目、④内部管理体制への着目といった4つの視点も加味されます。

さて、6つの指標ですが、下記となります。

①売上高増加率(売上持続性)=(直前期の売上高÷その前の期の売上高)−1
➁営業利益率(収益性)=直前期の営業利益÷直前期の売上高
③労働生産性(生産性)=直前期の営業利益÷従業員数
④EBITDA有利子負債倍率(健全性)=(借入金—現預金)÷(営業利益+減価償却費)
⑤営業運転資本回転期間(効率性)=(売上債権+棚卸資産ー買入債務)÷売上高÷12か月
⑥自己資本比率(安全性)=純資産÷負債・純資産合計(総資産)

 

Excelシートで自社を分析できます

実際の指標算定は、経済産業省のHPからダウンロードできるエクセルシート(参考ツール)を使って、売上高等の数値を入力していけば、自動で算出されるようになっています。難しいことは何もありません。個人的な感覚としては、平均値が思ったより高めに設定されている感があるので、実際に数値を入れて評価が出てくると落ち込む会社さんも多いかもしれませんね。

 

⑥の自己資本比率の全業種平均値が30%を超えているですが、個人的な感覚としては30%だと結構高い方かな〜と感じています。これは、帝国データバンクが保有する小規模企業を除いたデータ(製造業で20名以下、サービス業だと5名以下の会社は除かれています)を使用しているため、帝国データバンクにデータがある会社の標準値をベースに設計されているためです。通常、帝国データバンクに決算情報を開示している会社さんは、それなりの業績を上げていることが多いのだとは思います。

 

このローカルベンチマークは、経営者や金融機関・税理士事務所等の支援機関が、企業の状態を把握し、双方が同じ目線で対話を行うための基本的な枠組みとして使われることを想定しています。実際に、今後どのような場面で使われるかはわかりませんが、この無料のツールを使ってみて、自社を客観的に見つめなおすことは面白いと思います。ぜひ、お試しを!あまり節税ばかり考えていると、この指標はワルくなりますよ(笑)

 

ちなみに、ロカベンという憶えやすい通称がつけられています。きっと、経済産業省としても普及させたいのでしょうね。個人的には④がイイところ突いてるな、と思います。弊社も借入そのものの多寡は問題ではなく、純借入金(借入—現預金)を最小化することを重視する経営が正しいのではないかと考えています。

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