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【ザイパブログ】ザイムパートナーズスタッフのブログ

スタッフ渡辺マサトです

今回のリレーテーマは「○○観」です。

 「あの世」の生を終えたくなると、そこで脱皮をして、
 子どもの霊となり、ふたたび「この世」へやってきたのです。

 再生とは延命された不死であり、「あの世」を介した不死でした。

 「モモト 24 琉球・沖縄の死生観」より

私は、少々マニアックな雑誌を定期購読しています。前出の「モモト」、他には「島へ。」「蕎麦春秋」等です。マニアックなので、この辺りの書店で見かけたことは、ありません。ですが、ネットで申し込めば、書店を通さなくても、後は自動的に自宅に送られてきます。便利な世の中に、なったものです。

便利と言えば、Amazonが驚愕のサービスを始めました。「Prime Now」と言って、対象商品であれば1時間以内に配達するサービスです。今のところ、東京23区の一部限定ですが、ゆくゆくはエリアが拡大されていくことでしょう。使う側は良いかもしれませんが、担い手はタマランです。「常住戦陣」とは、この事を言うのでしょう。 

便利なモノは便利であるが故に、担い手に、どれだけ負担が掛ろうとも、普及していきます。コンビニが24時間営業を謳った際(セブンイレブンも、もともと午前7時〜午後11時営業)も、最初は驚愕でしたが、いつしかそれが当たり前になりました。今や宅急便も納税も、チケットもATMも、何でもコンビニです。担い手は、大変です。

「当たり前を、当たり前たらしめる労力」には、当然コストが掛ります。元飲食店勤務ということもあって、個人的には牛丼が、300円程度で24時間食べられることは、異常なことだと思いますが、世間はそうは思わないようで、数十円値上げするだけで、大騒ぎです。

当然のことながら、自分と他者は徹底的に違います。特に、経済的価値観(何に、いくら払っても良いか、又は時間を使っても良いか)は、絶望的に異なる事が多く、ストレスやトラブルになることが多いように思います。

価値観とは、自身のイメージを通して認識された、体験の帰結です。他者と電気的にリンクしている訳ではないので、他者の認識内容を想像することはできても、正確に把握することなどできませんし、イメージも価値観も書き換えることなど、到底不可能です。

その前提に立てば、真の他者との共存とは、個別具体的な、価値観の摺り合わせ、正確には、落としどころを探る(どちらかに完全一致させることなど、不可能ですし、する意味もありません)という、相互の労力を通してしかあり得ません。一方通行では、不可能です。そして、現実的に投下可能な労力から逆算すると、摺り合わせ可能な範囲内の価値観を持つ他者としか、共存は不可能だ、ということになります。

サービスとは自明のものでは無く、それを支える労力が必ず存在します。その労力が無理なく提供される状態とは、どういうもので、その状態を維持するためのコストとは、いくらなのか、という個々人の想像力の有無、又は価値と価格に対する認識の違いで、Amazonの新サービスは、画期的だとは思いますが、現場レベルでは、大変なストレスが掛かることになるかと思われます。無理難題を平気で言う層は、一定数存在します。

個人的には、この先、価値観で繋がったコミュニティーにより、様々なモノが動くことが多くなると思います。その程度に、世間が細分化されていく、ということです。既に「景気」という、ざっくりとした物言いが、眼前の現実を、何ら指し示していない、という状況が起こっています。世間の細分化は、確実に進行しており、マクロでは無く、その細分化されたミクロな世間に対して、もっと言えば、ミクロな世間を意図的に定義づけして、何をどう仕掛けていくか、ということを真剣に考えるべき時代になっているのだと思います。

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